もやしの成長と生産
もやしのできるまで「成長過程」
もやしは野外の土の畑ではなく、室内の光を遮断した容器の中で育てます。
(基本の育て方)
①もやしの種子となる豆を洗います。
②豆をお湯に浸して皮をふやかし、豆が発芽する準備を整えます。
③いったん豆を取り出して、底に穴の開いた深さのある容器に移し替えます。
④室温や水温を調節しながら毎日数回清浄な水だけを与え続けると「もやし」になります。
ところで「もやし」って、そもそも何だか知ってる?
植物の種を土にまくと、やわらかい芽が出るよね。この状態のうちにたべるものを「もやし」っていうんだ。
ちなみにこのもやしを漢字で書くと「萌やし」。若い芽がぐんぐん伸びていくという意味なんだよ。
いろんな栄養がいっぱいつまった生きている「芽」これがもやし。ほんとうは贅沢な食べ物なんだよ。
もやしはこうして作られる「生産工場」
おいしいもやしを育てるための条件は、なんといってもクリーンな環境の中で種子を発芽させ育成させることが一番です。そして自然界の発芽とは違って、大量の種子を一度に発芽、成育させるもやし生産工場では、水、温度、空気そして光の働きに細心の注意がはらわれ、この栽培制御にコンピューターを使う工場も最近は多くみうけられます。
ここでは、種子が育ち、もやしになって店頭に並ぶまでの主な流れを、ご紹介しましょう。
(もやし生産工場の一例)
1.浸漬
種子を洗浄し、表面殺菌処理した後、仕込コンテナに入れ、発芽促進のため、所定の時間、温水に漬け込みます。
2.育成
浸漬が終ったら、温水を抜き、暗室で栽培が始まります。栽培期間中は、あらかじめ設定したプログラムに基づいた環境下で育てられます。栽培には化学肥料を必要としません。
3.洗浄および脱水
こうして育てられたもやしを、豊富な地下水を使って種子の殻を取り除きながら洗浄します。最後に、もやしの表面に付着している水分を除去します。この工程では、もやしの鮮度を維持するため、できるだけ手早く衛生的に処理することと、もやしを傷つけたり折ったりしないよう細心の注意がはらわれています。
4.袋詰め
洗浄、脱水の終ったもやしは、自動的に計量、袋詰めされます。包装されたもやしは、冷蔵車でお客様へ届けられます。
もやし工場のほとんどは、年中無休・24時間体制で育成が行なわれているんだよ。安定した供給をするためには、そのような管理体制が欠かせないんだ。
また、栽培に使用する部屋や器具類などは、良いもやし栽培のためにも、常に清潔に保つ必要があり、毎日の清掃などに多くの時間と労力をつかうんだよ。
商品として店頭に並ぶまでには、このように多くの手間暇がかけられているんだね。